CUP AS MEDIA

そのカップ、1日100個の広告を街に配っています

カップは飲み物を入れる容器です。でもオリジナルカップは、お客様が自分の意思で持ち歩き、駅やオフィスや写真の中に運んでいく広告でもあります。ロゴを入れるだけで終わらせず、次の来店につながる仕掛けを刷る方法を、印刷の実務まで含めて書きます。

先に結論です。オリジナルカップは「資材」ではなく「お客様が持ち歩く広告媒体」です。ロゴに加えて次回クーポン・サービスタイム・SNS投稿促進などの仕掛けを刷ると、資材費のまま集客費になります。ただしカップに刷るのはQRだけ。中身はWebページで変える。これが一番大事な設計です。

1. なぜ「歩く広告」なのか ── 数字で見る

1日100杯売る店は、1日100個のカップが店を出ていきます。月に3,000個。そのカップは店の前の歩道、駅のホーム、電車の中、オフィスのデスク、公園のベンチ、そしてSNSの写真に映ります。ドリンクの写真は、食べ物の中でも特に投稿されやすいものです。

1日の販売数月に街に出るカップ2色印刷を足す費用(+2.4円/個)月額1個あたり
50杯約1,500個1,500 × 2.4円3,600円2.4円
100杯約3,000個3,000 × 2.4円7,200円2.4円
200杯約6,000個6,000 × 2.4円14,400円2.4円

※ 500ml PPカップ・10,000個ロット。印刷なし21.6円、2色24.0円(税別・送料込)の差額で試算。1色なら+1.2円です。

ポスティングのチラシは1枚5〜8円で、その大半は読まれずに捨てられます。カップはあなたの商品を実際に買った人が、自分の手で持って歩く広告です。1個2.4円で、しかも「持っている人」自体が信用の証明になります。広告費として見れば、これより安い媒体はほとんどありません。

ロゴだけで終わっている店がほとんどです。ロゴは「どこの店か」を伝えます。でもそれだけでは、見た人は何も行動しません。「次に何をしてほしいか」を刷って初めて、カップは集客の道具になります。

2. カップに刷れる10の仕掛け

ロゴの横にひとつ加えるだけで、カップの役割が変わります。業態別に効きやすいものを並べます。

仕掛けカップに刷るもの何が起きるか向く業態
① 次回クーポンQR+「次回50円引き」再来店。捨てずに持ち帰る理由になる全業態
② サービスタイム「15:00〜17:00 コーヒー50円引き」閑散時間帯の売上が埋まる喫茶店・カフェ
③ SNS投稿促進「#店名 で投稿→トッピング無料」お客様が写真を撮って広めてくれるドリンク店・タピオカ
④ LINE公式登録QR+「登録で1杯無料」顧客リストが増える。雨の日に一斉配信できる全業態
⑤ Googleマップ口コミQR+「口コミで次回○○」口コミ数が増え、地図検索で上に出る新規開業店
⑥ デジタルスタンプQR(1杯ごとに読む)紙のスタンプカード不要でリピート管理チェーン・複数店舗
⑦ 新メニュー予告QR+「次の限定はこちら」次回来店の理由を先に渡せる季節メニューのある店
⑧ 姉妹店の案内「○○店もどうぞ」+地図QR店舗間で送客できる複数店舗
⑨ スタッフ募集QR+「一緒に働きませんか」来店客=近所の人。求人広告より安く近い人に届く人手不足の店
⑩ 営業時間・地図営業時間+地図QR持ち帰った先で「また行こう」の時に迷わせないテイクアウト中心の店

迷ったら①の次回クーポンです。理由は単純で、カップを捨てずに持ち帰る理由になるからです。持ち帰られたカップは、家やオフィスでもう一度見られます。

3. 一番大事な設計 ── カップにはQRだけ、中身はWebで変える

ここでよくある失敗があります。「10月末まで50円引き」のように、期限や内容をカップに直接刷ってしまうことです。

10,000個のカップは、1日100杯の店で約3ヶ月、50杯の店なら約6ヶ月使います。期限をカップに刷ると、期限切れのカップを何ヶ月も配り続けることになります。お客様がQRを読んで「終了しました」と出るのは、やらないほうがましです。

正解はこうです。カップにはQRコードだけを刷る。QRの飛び先は、店が自由に書き換えられる1枚のWebページにする。今週は「次回50円引き」、来月は「新メニュー先行案内」、雨の日は「本日限定」── カップを刷り直さずに、中身だけ変え続けられます。

この飛び先ページは、当社でカップをご注文いただいた店舗様には無料でご用意しています。スマホで開くと、店名・クーポン・サービスタイム・SNSやLINEのボタンが並ぶ1ページです。中身の更新は当社にメールで伝えていただくか、ご自身で編集できます。

QRの飛び先ページのサンプルを見る

※ 架空の店舗「CAFE SAMPLE」で作ったサンプルです。実際の店舗様には店名・色・内容を合わせてお作りします。

4. 印刷の実務 ── QRが「ちゃんと読める」カップにする条件

カップは曲面です。名刺やチラシと同じ感覚でQRを置くと、読めないカップが10,000個できあがります。当社が製造の現場で確認している条件を書きます。

項目条件理由
大きさ最低20mm角、推奨25mm以上曲面で歪むぶん、平面より大きめが必要
色濃い1色(黒・紺・濃茶)を白地に薄い色・淡い背景はスマホのカメラが拾えない
透明カップの場合QRの下に白ベタを敷く(1色追加)中身のドリンクの色で読めなくなるのを防ぐ
位置側面の中央付近。上端3cm・底のカーブを避ける上端はフタとスリーブで隠れ、底は歪みが大きい
余白QRの周囲に、QRの1マス×4個分の白ロゴや文字が近いと誤読する
誤り訂正レベルM以上(Q推奨)一部が汚れても・歪んでも読める
飛び先URL短いURL(20〜30文字)URLが長いほどQRが細かくなり、読みにくくなる
データベクター(AI/PDF)。画像なら300dpi以上ぼやけたQRは読めない
確認本生産前に、工場でのテスト印刷を写真で確認10,000個刷る前に、印刷したQRを複数のスマホで読み取って確認します(実物の送付は原則行いません)

入稿データの作り方は入稿ガイドにまとめています。QRの生成とレイアウトは当社側でも対応しますので、「ロゴとURLだけ送る」でも進められます。

5. いくらかかるか

項目費用備考
カップ本体(500ml PP・10,000個)1色 22.8円/2色 24.0円税別・送料込。QRはロゴと同色なら追加色なし
版代初回のみ 1色 9,800円2年以内の再注文は0円
QRの飛び先ページ無料当社でカップをご注文の店舗様。更新も無料
テスト印刷の読み取り確認無料工場で読み取りテストを行い、写真でご報告

つまり、いまロゴ入りカップを使っている店なら、追加費用ゼロでQRを足せます。無地のカップを使っている店なら、1個1.2〜2.4円の追加で「歩く広告」になります。

6. 向いていない場合

正直に書いておきます。

こういう場合はこうしたほうがいい
年配のお客様が中心で、QRを読む習慣がないQRではなく文字でサービスタイムを刷る。「15時〜17時 コーヒー50円引き」は読めれば効く
カップのデザイン自体を頻繁に変えたいデザインは10,000個固定。変えたいのが「内容」ならQRの飛び先で対応できるが、「見た目」なら向かない
1回きりのイベント・500個だけ欲しい当社ではなく小ロット業者へ。単価は高いが在庫が残らない
飛び先ページを更新する人がいない更新しない前提で「LINE登録」「Googleマップ口コミ」など、変わらない仕掛けを選ぶ

7. まず何をすればいいか

  1. カップに刷る仕掛けを1つ決める ── 迷ったら「次回クーポン」。業態が分かれば当社からもご提案します
  2. 飛び先ページを用意する ── 当社の無料サンプルをベースに、店名と内容を入れるだけ
  3. ロゴとURLを当社に送る ── QRの生成とレイアウトはこちらで行います。ラフスケッチでも構いません
  4. テスト印刷の読み取り確認 → 本生産 ── 工場で読めることを確認してから10,000個を刷ります

「うちの業態なら何を刷るのが効くか」だけ聞きたい、という相談でも構いません。カップの注文が決まっていなくても、お答えします。

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