COST REDUCTION

テイクアウト資材のコスト、どこまで下げられるか

「カップ代、もう少し何とかならないか」── そう思って調べている方に向けて書きました。感覚論ではなく、1杯あたり何円で、どこを削ると何円変わるのかを数字で並べます。

先に結論です。資材コストを下げる方法は3つしかありません。①発注ロットを大きくする ②流通の段数を減らす ③仕様を見直す── この3つです。値引き交渉は4番目で、しかも最も効果が小さい。順番に見ていきます。

1. まず、いまいくら払っているかを出す

ここを曖昧にしたまま「高い気がする」と言っても始まりません。1杯あたりの資材原価を出します。計算はこれだけです。

項目単価の例確認する場所
カップ本体17.4円納品書の単価(送料が別なら加算)
フタ4.5〜5.0円同上
ストロー3.2円同上
1杯あたり合計約25円この数字が判断の基準になります

※ 上記は当社の価格例です(500ml PPカップ・2色印刷・10,000個・税別・送料込)。

ここで一番多い見落としが「送料」です。単価が安く見えても、1回の配送に5,000円〜1万円かかっていれば、10,000個なら1個あたり0.5〜1円が乗ります。比較するときは必ず「送料込みの総額 ÷ 個数」で揃えてください。

2. 削減ポイント① 発注ロットを大きくする

これが最も効果が大きく、そして最も見落とされています。理由は小ロットの記事で詳しく書きましたが、印刷版の製作費と機械の段取り費は個数に関係なく固定でかかるためです。

発注ロット1個あたりの目安10,000個使うときの総額
500個ずつ発注50〜90円50〜90万円
1,000個ずつ発注27〜55円27〜55万円
10,000個をまとめて15〜22円15〜22万円

同じ10,000個を使うのに、発注のしかたで総額が2〜4倍変わります。小分けにするほど、固定費を何度も払うことになるからです。

3. 削減ポイント② 流通の段数を減らす

カップが手元に届くまでに、いくつの会社を経由しているか。ここが単価に直結します。

流通経路単価への影響
工場 → 商社 → 卸 → 販売店 → 店舗各段階でマージンが乗る(合計30〜50%程度になることも)
工場 → 卸 → 店舗中間が1社分減る
工場 → 店舗(直送)中間マージンなし

資材問屋やネット通販で買っている場合、多くはこの流通の上に乗っています。品物が同じでも、経路が違えば価格は変わります。

ただし、中間業者にも役割はあります。少量をすぐ届けてくれる、複数商品をまとめて仕入れられる、支払いを月末締めにしてくれる。この利便性に価値を感じているなら、無理に変える必要はありません。削れるのは「利便性を使っていない場合」だけです。

4. 削減ポイント③ 仕様を見直す

意外と効くのがここです。使っていない仕様にお金を払っていないか確認してください。

5. 実際にいくら変わるか

1日の販売数別に、1杯10円下がった場合の年間削減額です。

1日の販売数年間の杯数1杯10円下がると1杯15円下がると
30杯10,950杯約11万円約16万円
50杯18,250杯約18万円約27万円
100杯36,500杯約37万円約55万円
200杯73,000杯約73万円約110万円

1杯あたり10円は、体感では小さい額です。しかし年間で見ると、アルバイト1人分の人件費に相当することもあります。ドリンクを1杯多く売る努力より、確実で、一度やれば毎月効き続けます。

6. 乗り換えるときの注意点

安さだけで判断すると、別のところで損をします。正直に書きます。

確認することなぜ必要か
納期海外製造なら1.5〜2ヶ月。在庫を切らすと営業に直結します
送料が含まれるか「単価は安いが送料別」で結局高くなるケースがあります
版代と保管期間毎回版代がかかる業者だとリピート時に不利です
不良品時の対応返金か、次回無償追加か。事前に確認してください
食品衛生法への適合2025年6月からポジティブリスト制度が完全施行。輸入品は届出が必須です
当社の場合はこうです。納期は通常1.5〜2ヶ月(特急空輸なら10〜14日・別途費用)。価格はすべて送料込み・税別。版代は初回のみ1色9,800円で2年間保管し、期間内の再注文は版代0円。不良品は次回ご発注時に同数を無償で追加いたします。食品等輸入届出は日本の輸入者が行っています。

7. 当社の価格

隠さず全部出します。500ml PPカップ・10,000個・税別・送料込みです。

印刷なし1色2色3色4色5色6色
15.0円16.2円17.4円18.6円19.8円21.0円22.2円

版代は初回のみ1色9,800円(2年保管・期間内の再注文は版代0円)。フタ4.5〜5.0円、ストロー3.2円。料金ページに他サイズ・他素材も掲載しています。

8. まず何をすればいいか

  1. いまの納品書を1枚出す ── カップ・フタ・ストローの単価と、送料の有無を確認します
  2. 1杯あたりの資材原価を足し算する ── これが比較の基準です
  3. 年間の杯数を掛ける ── 1日の平均杯数 × 365。ここで初めて金額の大きさが見えます
  4. 差額を計算する ── 当社の価格と比べて、年間いくら変わるか

この4ステップを、納品書の数字を教えていただければ当社で計算してお返しします。売り込みではなく、変わらないなら「変わりません」とお伝えします。現状のほうが条件が良いことも、実際にあります。

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